桜の森の満開の下

もうかれこれ25年以上前に私は現役で大学受験に受からず、浪人していました。

その頃一番熱心にしていたことは読書です。

村上春樹が大好きだったので、その辺から読み始めてジョン・アーヴィングやレイモンド・カーヴァ―などの村上翻訳ものを手当たり次第に読んだりしていました。

その流れとは完全に違うものも読んでおり、坂口安吾なんかもチョロっと読んでいます。
堕落論には少なからず衝撃を受けましたが、中でも印象的なのが桜の森の満開の下です。

桜の花に対するそれまでのイメージとは違ったおどろおどろしさが鮮烈でした。

桜の花と人間の死のイメージが当時の私にはそこまで結びついていませんでしたが、この話を読んで以来随分と変わってしまったように思います。
その後、歳を重ねる毎に桜に対する思いや感じ方も変化してきました。

因みにその年に受験したいくつかの大学の国語で自分が読んでいた本から出題されたので、試験が楽しかったことを覚えています。

進学することになる学習院の試験では読んだばかりだった堕落論から出題されたことを思い出します。

ある意味で過激な思想なので驚きながら、親近感を覚えながら解きました。

成蹊大では当時大好きだった橋本治の文章が出たのも嬉しかったです。

間違いなく言えることは、小難しい本を多少読んでいればそれほど国語の読解は苦労しないということです。

今日も笑顔で子供たちと向き合います!