もう10年くらい前のことです。
当時、私は横浜の東戸塚駅周辺にある個別指導塾の室長でした。
ある生徒さんの保護者様にお医者様がいらっしゃいました。
毎回お迎えに来られていたのですが、その頃はちょうどインフルエンザが猛威を振るっていました。
今ほどではありませんが、マスクをしている人は多かったと記憶しています。
そんな時でもその方はマスクをしていませんでした。
何となく気になったので思い切って聞いてみたことがあります。
「なぜ、お母様はマスクをされないのですか?」
すると申し訳なさそうにお母様は言われました。
「市販のマスクは残念ながら、密閉性が低いから風邪などの予防には全くならないんですよ」
本当に申し訳なさそうにこっそりと言われました。
病院内で使われるようなマスクであれば、密閉性が高く効果はあるそうですが、市販のものは予防ではなくてかかっている人が広めないようにするためのものだとの事でした。
夢を壊してごめんなさいねと言う感じで、本当に腰の低い方でした。
それ以来、私の中ではそれが一つの基準になっているように思います。
マスクはある種のお守りのような存在と言いますか・・・
先日の大学入学共通テストで鼻出しマスク問題がありました。
いつもよりもマスクをしていない人への風当たりが何倍も強いこの時期になかなかの暴挙に出た人もいたもんだなぁと思いました。
それにしても失格になっちゃうのは強烈だなぁとも思いました。
徐々に情報が出てくるうちに印象はかなり変わってきましたが、いずれにしてもマスクに対する日本国民の期待は相当大きいことは間違いなさそうです。
そんなこんなで今日も祈るような思いでマスクを装着するのでした。
「今日も一日無事でありますように!」
今日も笑顔で子供たちと向き合います!