2001年宇宙の旅について

1968年、巨匠スタンリー・キューブリックは「2001年宇宙の旅」(原題 2001: A Space Odyssey)を作りました。

33年後にはこうなっているだろうという未来を想像して作ったことになります。

恐れ多くも自分に置き換えるなら今は2025年なので2058年をイメージしたお話を考えなければなりません。

遂に自家用車は浮いてるだろうか?

スマホなんか古すぎて、全く新しいものをみんなが持ち歩いてるだろうか?

待てよ、33年後ってことは自分は今の父親とちょうど同い年ではないか!

ここで調べてみました。

当時のキューブリックは一体何歳だったのか?

40歳!

なんとまぁ

初めてこの映画を見たのはあまりはっきりとは覚えていませんが恐らく大学生だった気がします。

その時の感想はズバリ、「?」という感じでした。

正直言って別に面白くないなぁと思ったのです。

これよりも「時計じかけのオレンジ」の方があの頃の自分にはハマったのかもしれません。

時は過ぎ、2025年のある日の夜。

Amazonプライムに「2001年宇宙の旅」がたまたまありました。

何となく見始めたのですが、しばらくしてやっとこの映画の凄さに気づかされたのです。

映像が素晴らしいことは既に分かっています。

当たり前です。

キューブリックですから。

問題はその内容でした。

ChatGPTの出現により私たちはより現実的に人工知能を実感できるようになっています。

まるで本当に誰かが向こう側にいるのではないか?と疑ってしまいそうになるくらいChatGPTのリアクションは人間ぽい。

既に心を宿しているのではないかと思うくらいに。

なんというかフィジカル的なレベルでAIがどんなものであるかを理解し始めていると思うのです。

大学生の自分には劇中のHALというコンピュータの存在に現実感を見出せなかったのだと思います。

ところが今の自分にはHALという存在が非常にしっくりくる。

これ以上書くとネタバレになるので止めますが、1968年時点でこれを作っているなんてやはりキューブリックは素晴らしい。

しばらく経ったらまた見なければならない映画なのでした。

謎はまだまだありますので。