映画が好きだと公言している手前、「好きな映画は何ですか?」と聞かれた時の答えに窮することがあります。
何だか試されているようで構えてしまうのです。
ふん、大したことないな…と思われたくない虚栄心。
心の中で「ダサいなオレ」と思いながらも真剣に悩んだ末にやはり私は「EUREKA ユリイカ」と答えます。
3時間半越えの長編にもかかわらず、何度も見直しているので非常に好きなんだと思います。
役所広司演じる運転手沢井が運転するバスがジャックされ、そこに偶然乗っていた兄妹(宮崎将と宮崎あおい)との奇妙な生活を軸に展開していくストーリー。
実際の兄妹をキャスティングしたことが予想以上のリアリティを生んでいるなぁと今更ながらに思います。
北九州サーガと呼ばれる3部作の2作目にあたるこの作品は第53回カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞とエキュメニカル賞を受賞しました。
エキュメニカル賞とは、キリスト教関連の団体から贈られる賞で、カンヌ国際映画祭の独立部門のひとつで 1974年から授与されているそうです。
エキュメニカル審査員賞は、ロカルノ国際映画祭など他の映画祭にも設けられているそうです。
この作品の最大の魅力は役所広司演じる沢井と兄妹の心の触れ合いということになります。
こう書いてしまうとかなり陳腐ですが、心が触れ合うってこういうことだよなぁと思わされますし、それを確認したくて何度も見てるのかもしれません。
塾とは関係なさそうですが、私の中ではかなりある映画です。