面接が原則無くなることについて

中2生が受験する時から神奈川県の公立高校入試は面接を原則的に無くすようです。

学校によっては特色検査として行うのかもしれませんが、大半が実施しないのだと思われます。

面接が苦手な子にとっては非常に朗報だと言えるかもしれません。

長年、公立高校入試に関わってきた身としては様々な思いが交錯する変更だと言えます。

前期選抜と後期選抜があった頃は面接は前期選抜でのみ行われるものでした。

前期選抜で受かるなんてラッキーだからそれほど面接の練習なんてしなくていいや~と言う人も当時はいました。

それがチャンスは一回だけに変更されてからは面接を全員受けなければならなくなったのです。

この変更から気が付けば10年ほど過ぎた今、面接を基本的には無くそうという動きになったことは非常に興味深いと個人的には思います。

勝手な想像ですが、まず現場の先生たちにとって相当負担だったのでは?という気がします。

そこにコロナも相まっていっそのこと無くしてしまおうとなったのかもしれません。

「大学入試は学力検査だけではダメだろう」と養老孟司さんが以前どこかで書いておられました。

細かい部分は忘れましたが、要するに人間性を重視した入試が必要だよねと言う内容だったと記憶しています。

人間性をどのように見極めるのか?は非常に難しい課題です。

その方法として、面接はどれくらい有効なのかも含めて考えなければいけない問題なのでしょう。

今回の神奈川県の決定はある意味ではリアリスティックなものだと言えるでしょう。

高々10分の面接で何が分かるって言うのよ?

そんなことに時間を使っているくらいなら止めちゃいますか?

そんな感じでしょうか。

何となく寂しさを感じるのは私だけでしょうか?

時代に逆行しているというか、時代が逆行し始めているというか…