生まれてこの方、一度も失敗したことがない人がいたとします。
右に行くか?左に行くか?という局面も、何気ないちょっとした料理も、好きな人に対する告白も。
とにかくありとあらゆることで失敗をしたことがないのです。
仮にそんな人がいたとしたら、あなたはその人のことがうらやましいだろうか?
そんな人が主人公の物語を楽しめるでしょうか?
僕は恐らく楽しめないと思いますし、それほどうらやましくも思わない気がします。
それはたぶん、失敗しない人って見ていて面白くないからです。
何かうまくいかなかった時にそれを頑張って乗り越える物語を人々は見たいのでしょう。
ずーっと勝ち続ける野球チームも実在しません。
どこかで必ず負ける時が訪れます。
だから人々はそのチームを応援するのではないでしょうか?
子供たちを見ていても間違えを極端に恐れるケースをよく目にします。
本番ではないのだからどんどん間違えて、反省して、前に進むべきなのです。
ここではいつもそう伝えるようにしています。
大事なのは間違ったところの原因を考えて、次に活かすことです。
とここまで偉そうなことを書きましたが、間違えを恐れているのは大人たちの方かもしれません。
何かを食べる時は食べログで下調べをしてしまいます。
明らかに失敗を恐れているのです。
コスパという発想自体が過度に失敗を恐れている表れかもしれません。
私たちの背中を見ている子供たちが失敗を恐れることはある意味必然なのだとしたら、なかなか大きな問題かもしれないのでした。